2009年12月5日土曜日

密室本万引き事件〜後編〜


 さて、昨日に引き続き万引き事件について。まあでも結果から書くと最終的に犯人は捕まっていないわけで、解決は存在しない。しかしそれを言うなら犯人が捕まったとしても、犯人が真実を語るとは限らないので、そもそも解決なんてないのではないのか、あるいは解決なんて所詮個人の納得または諦めが生み出す幻想にすぎない、なんつって。詩的私的素敵。


 そんなわけでただぐだぐだと僕は僕を解決するために考えた推論をテキトーに書いていこう。

 まず単純に犯人は悪戯にそれをしたのではないのか。しかし昨日最後に書いたように、注文票を取り出す行為は犯人の捕まる可能性を高めることになる。犯人の人格が破綻していないなら、悪戯にするというのは考えられない。ここでは一応ビニールを破り注文票を取り出したことには犯人にとって何らかのメリットがあったという前提で考えてみる。


 なぜ注文票は取り出されたか。ここで犯人が行ったと思われる行為を時系列で考える。まず本を手に取りビニールを破る。そして注文票を抜き出す。それから注文票をコミックの上に放置し、手に取った本を持ち去る。この過程のどこかに犯人のメリットがあったはずである。

 ではまずビニールを破るときにメリットがあったとする。どのようなメリットか。本から余分なものを取りたかった?だからビニールを破り注文票も取り去った。しかし、コミックの上に残されたのは注文票だけであり、ビニールはなかった。従ってそれは考えづらい。

 ならば、注文票を抜き出したときにメリットがあったとする。実は注文票が抜かれる現象自体は、ビニールがかけられていない本にも日常的に見られる。立ち読みをするときに注文票があることは邪魔になるからだ。では、犯人も立ち読みをするために注文票を抜いたのだろうか。それは考えられないことではない。その場合、二人以上がそこに関わっているようにも思えてくる。犯人が一人の場合、予めone pieceを盗ることは予定として決定されていると考えたほうが自然だ。盗ると決定されている本ならわざわざ立ち読みする必要はない。しかし複数人がそこにいた場合、決定されていた犯人の知識が揺らぐ可能性が出てくる。分かりやすいように具体的に書くと、犯人が自分の持っていないこの最新刊を盗るということをその場にいた知人に話したとしよう。そこで知人は「これが最新刊だっけ?」というように犯人の知識に揺さぶりをかける。犯人は当然店員にそれを尋ねることができないので、その証明として内容を知人に見せる、といった感じだ。

 あるいは、注文票をとった人物と犯人が全く関係のない赤の他人であるという可能性も考えられる。注文票を取った馬鹿者は、単純にそうすることで立ち読みをした。その後現れた犯人が、ビニールのかかっていない本を立ち読み用と勘違いし(1冊だけ見本としてビニールをかけない本を棚に置く店もある。ただしうちはそれをしていない)、立ち読み用ならいいだろうという理由で本を持っていった。あたかも試食品は食い放題だと勘違いするガキのように。


 この二つの案は意外とあり得そうだが、一応さらに可能性を考えてみる。

 ビニールを取ること、注文票を置くことによって何が可能になるのかというと、それはすべてのページがスムーズに開けるということである。そこから生じる犯人にとってのメリットが立ち読み以外にあったとすると他に何が考えられるだろう。

 そこで僕は、犯人は防犯装置を恐れたのではないだろうか、と考えた。本屋で多く使われる防犯装置に、店の出入り口にセンサを仕掛け、本の中にそのセンサを反応させる栞のようなプラスチックを挟むものがある。実際それはうちの系列店でも使われている。うちの場合導入費が被害額に見合わないと判断されたため入れていないのだが、犯人がこれを警戒したというのは十分にありうる。うちに置いてある本にも、ときどきその導入している他店から持ってきたものには挟まっていることがあり、たまたまそれを見つけた犯人が勘違いしていても不思議ではない。

 ではなぜ注文票を残してしまったかというと、この場合、ただの犯人のミスということになってしまうが、見つからないように確認の作業をしていた犯人が慌ててうっかりミスをしたということなら、さもありなんといったところだ。


 以上が僕の考えだ。どれが正しいのかは決めていないし、決める必要もないと考えている。重要なのは、そこから万引きをさせないためのヒントが隠されていないか考えることである。というのは真面目な店員を装った意見であり、素で言うなら、いろいろ検討すれば楽しいしそれで十分、バイト先で万引きが起ころうが給料が出るならどーでもいいよ、だ。

 ただし、僕にだけは見つからないようにやって欲しい。正直見つけたくないし、見つけた後のごたごたなんて絶対にごめんだ。

2009年12月4日金曜日

密室本万引き事件〜前編〜


 今日は書店でのバイトは週刊ジャンプのコミックス発売日ということで、程々に忙しかった。売り上げも上々、ONE PIECE様々という感じ。ところで、仕事中奇妙なことがあった。

 本題に入る前にいくつか前提を説明しておこう。

 うちの店のコミックはビニールがかけられた状態で棚に並んでいる。立ち読みを防ぐためだ。このビニールは店員が手作業でかけている。そして販売する際にはビニールを外し、コミックに挟まっている注文票を抜き、さらにカバーと袋の有無を客に尋ねて対応し手渡す、という流れだ。ここで重要なのは、注文票は必ずすべてのコミックに挟まっており、店員が作業中誤って外すこともビニールがかけてある状態で外れることもあり得ない、ということだ。

 では、本題に入る。


 あれは、午後7時少し前だったと思う。第一次帰宅ラッシュの影響による店内の混雑もひとまず落ち着き、僕はカウンターを離れ店内を見回った。手に取られたため乱れた本を整理したり、ゴミを拾ったりするためだ。

 そしてコミックコーナを見回ったとき、ふと気付いた。平積みにされたONE PIECEの新刊の上に一枚の注文表が乗っている。記載されている内容を見ると、そのONE PIECEの新刊の注文票だった。

 慌てて積まれた在庫の数と、データ上の在庫数とを確かめたところ、あるはずの積まれた在庫が一冊足りないことが判明した。どうやら万引きされてしまったらしい。

 すぐ店長に報告し、防犯カメラの確認をお願いしたが、「今日は防犯カメラ動かしてないや、ごめん」というやるせない言葉が返ってきただけだった。


 しかしこれは妙である。いや、店長のことではない。あの方のうっかり具合はデフォなので、少なくてもこの店においては妙ではない。そうではなく、万引きが発覚する原因となった注文票が妙である。

 なぜ犯人はわざわざそんなまねをしたのか。ビニールを外し注文票を取り出すという行為は、犯人にとってマイナスにしかならないはずだ。それだけ怪しい行為の継続時間が増すわけだし、第一うちが普通の店だったら防犯カメラが作動しているわけで、犯行当日に犯罪が発覚したら映像に残っている可能性もかなり高くなる、ということだ。


 さて、ここまで書いたところで眠気が有頂天になったので、就寝がマッハなんだが?そんなわけで、続きはまた明日。

2009年12月3日木曜日

静かにゲームがやりたいの

 ゲームがしたい。今月はゲームがしたい。

 今日はマリオが買いたかった。マリオを鼻から脳漿が出るくらいやりたかった。57時間程度寝ないでやりたい。その後5時間程度寝て、さらに20時間程度やりたい。

 それから今日はリトルビッグプラネット ポータブルも買いたかった。あれには、未来がある。さらにスティングファンとしてはユグドラ・ユニゾンも買わなくちゃいけなかった。あそこのスタッフにはいつまでもニッチなものを創り続けて欲しいから。あと、若干ポケパークWiiも買いたかった。子供向けではあってもかなりのクオリティであろうから。あ、そうそう、アサシンクリード2も買いたかった。1をやってないから、どうせだから両方買ってぶっ続けでプレイしたかった。

 来週は極限脱出が買いたい。チュンソフトのアドベンチャーに外れなどあろうはずがないから。それからコールオブデューティーも買いたい。そろそろFPSデビューしてもいいと思うんだ。それと、来週はゲームアーカイブスが更新されるだろうから、場合によっては何かを買いたくなるかもしれない。

 再来週はお休み。それまで買い込んだゲームをやりながら、某大作RPGの偏ったレビューを流し読みしたい。

 そうして今年の締めに、ゼルダをやりたい。いやむしろゼルダ以外に何もやりたくない。呼吸も二日に一回くらいでいい。PSPのアサシンクリードなど来月にまわしてしまえ。僕はゼルダがしたい。ゼルダ姫と汽車に乗りたい。ダンジョンで頭を抱えて、ボスを何とか倒したい。そしてエンディングを迎えるとともに新年を迎えたい。だけど、ゼルダ発売から年明けまでは一週間はあるから、3周くらいしたい。

 ゼルダがしたい。


 そうして現実を思い出して、僕は少し泣きそうだ。

 ああ、任天堂。任天堂のためなら人生を棒に振っても良いと誓ったのに。あの日の思ひに嘘はなかったのに。それなのに、嗚呼!!

 こんなにも不誠実な僕を任天堂は、神様は、宮本茂は許してくださるだろうか。

 イッツミー・マーリオー!ヒャッフゥー!!