2014年6月17日火曜日

超光熱視線

 方々で言っているので、ここでも以前書いたことがあるかもしれないが、僕は「皆様の応援のおかげで」みたいなリップサービスは馬鹿らしいと思っている。何が気に喰わないのか分析してみるに、まずファンの応援と結果は当たり前だけど相関関係がない。士気の高まりというのはあるかもしれないが、個人の能力に比べてあまりにも瑣末な要素だ。もちろん、そういったことは言わずもがな、言わぬが花という暗黙のうちに乗り越えるべき不合理なのだろう。しかし、それを置いておいたところで、依然として不愉快である。なぜならそのリップサービスを理由として、ファンはより一層の応援を頑張るからだ。別に、誰が何を応援しようと構わないが、その勢力が大きくなればなるほど、騒音が増し、鬱陶しくなる。従って、鬱陶しさを助長するような発言をやめていただきたい、ということだ。

 しかし考えてみると、世の中の商業的なスポーツの類はファンがいなければ、たとえバックに親会社があろうとも成立しないものである。つまり、「(今日のプレーは日々の練習と、自らに備わった才能の賜だが、それを成立、持続させるためには諸経費がかかり、それを負担する親会社は最終的にお前らから金を貪るために我々を必要としているので、結果的に)皆様の応援のおかげで」ということか。ずいぶん長いな。
 まあ、長くはあるが、そうまで言うならファンのおかげでということでも良い。しかしそれは、今日自分が生きているのは太陽のおかげだ、というのと同じことだろう。それ自体間違っていないが、そこをありがたがりすぎるとちょっと危ない人だ。
 そんなことを考えて、さらに、じゃあもし太陽を自分のファンと思い込んだらどうかというところまで妄想してみた。太陽が僕のサポーター・・・?毎日、日の出ているうちはずっと観戦されているのである。それで、「おいおい、その文章はないだろー」「うわ、今、同僚(女子)にドン引きされたぞ」「もういいよ!俺にやらせろ!」みたいなことを絶えず言われている。太陽に。すごい鬱陶しい。
 ああ、そうか、この鬱陶しさを与えられながら、それでも尚、「皆様のおかげで」と言えるのは、それ自体とんでもなくすごいな。とっても立派だ。僕なんか、太陽死ね!って思ったもの。勝手に妄想したくせに。

 そんなわけで、スポーツ選手たちはすごいなあと思いました。

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